2010年8月
一つの縁から、日本トルコ友好協会の会長をされている唐木比子さんという素敵な女性とお会いすることになった。そこそこのお歳ではある。
唐木さんと親しくお話を重ねるなかで、
「竹岡さん、いつも明るくて元気がいいけど、何か秘訣でもおありですか」
と尋ねられた。
「私は、SGI(創価学会インターナショナル)のメンバーで、池田先生の御指導を日々学び、唱題を朝晩の勤行としているから、日々元気になのですよ」と即答した。
その後、唐木さんはSGIの話を興味深く聞かれていた。話を聞いていくうちに、その思想、哲学にとても共鳴するところがあったようだ。
「池田先生の活動を、もっと広めていかないといけません。竹岡さん、お弟子さんなんでしょ」とあるとき言われたことがあった。「池田先生は、日本、世界の宝です」とも私に話された。私財を投げ打ち、トルコと日本の友好に勤める唐木さんは、池田先生の活動、行動は本当に素晴らしい、と実感したようだ。
その唐木さんから、私に、日本トルコ友好協会のお手伝いをしてもらえないか、という依頼があった。再三に渡ってトルコと日本の友好のために、私の人生を使えるなら、と心は青年のように上気した。トルコはアジアのもっとも西にある。ボスポラス海峡を渡ると、そこはヨーロッパである。
ただ、お請けする前に一度はトルコに行って、トルコの国を、その地で息をしている、生活をしている人たちと触れあってこようと思いたった。そこで2010年4月20日から26日までトルコを訪問した。
トルコでは、4月23日がトルコの子供の日となっており、世界中の子供達を招待して国際児童フェスティバルを開催している。
この日はもともとトルコで初めて近代議会が開催された日であるが、トルコ建国の父ケマル・アタチュルクが「子供のための日にせよ」と達したことで子供の日となり、それを記念してトルコ国営放送(TRT)が1979年から主催しているイベントだ。世界の国から子供達が集い、それぞれの国を代表する民族舞踊、演劇のほか、地球環境などをテーマとした子供会議などを開催するなど、多彩な催しが行われている。このフェスティバルは、「世界の子供たちを繋ぎ、将来の世界平和、友情、愛と相互理解への道を示す」という精神を広めることにある。
このフェスティバルはトルコ共和国の国家的事業であり、共和国大統領、国会議長及び市長等のVIPも来場され、各国の子供たちとふれあう機会が設けられている。フェスティバルにおけるトルコ国内各地での演技のほか、「テレビ祝賀公演」にも参加をする。
各国から8〜15人の少年少女(8〜12歳)が招待され、招待された少年少女は、フェスティバルの開催期間中、現地の同年代の少年少女がいる家庭にホームスティするなど、民泊を行い、交流を深めることになっている。この間、一切母国との通信は禁じられ、各国の子供達は生粋のトルコ人のように生活するのが習わしとなっている。
費用は親も入れて20名分ほどをトルコが負担しているのだ。
日本トルコ友好協会も、2005年以降、このフェスティバルの精神に感銘し参加をしている。
私はトルコの国や生活をしている人たちと触れあう機会として、これは素晴らしいチャンスだと感じ一緒に行かせてもらうことにした。
後編へつづく
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